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スーパーのしじみ

しじみの種類で栄養や味は変わる?ヤマト・セタ・マシジミの特徴3選

しじみちゃん

スーパーで『ヤマトシジミ』や『マシジミ』という表示を見るけれど、どう違うの?

「お味噌汁にするなら、どっちが美味しくて栄養があるの?」

家族の健康のために一番いいものを選びたいけれど、どれを買えば正解なのか分からない。そう思う方もいるかもしれません。

実は、シジミは育つ環境(淡水か汽水か)によって、味の濃厚さや身の食感が驚くほど変わります。美味しい出汁を楽しみたい時や、ふっくらした身を味わいたい時など、料理や目的に合わせて「種類」を正しく選ぶことが、絶品のしじみ料理を作る一番の近道なのです。

この記事では、日本に生息する主な3種類(ヤマト・セタ・マシジミ)の特徴や味の違いを、分かりやすく解説します。スーパーで迷わない「美味しいシジミの選び方」や、注意したい外来種との見分け方も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

日本に生息する主な「しじみの種類」は3つ

スーパーのしじみ

スーパーの鮮魚コーナーや旅行先のお土産屋さんでしじみを見かけたとき、産地や名前の違いを意識して見たことはあるでしょうか。多くの人が「しじみ」とひとくくりに捉えがちですが、実は日本国内で食用として流通し、私たちの食卓に上るしじみには、大きく分けて3つの種類が存在します。それが「ヤマトシジミ」「セタシジミ」「マシジミ」です。

これら3種類は、単に名前が違うだけではありません。それぞれが好む生息環境が全く異なり、それによって貝殻の色や形、身の大きさ、そして味わいにも明確な個性が生まれます。自分が手にとったしじみがどの種類なのかを知ることは、その日の料理をより美味しく仕上げるための第一歩となります。まずは、これら3種類の基本的なプロフィールと立ち位置について解説していきましょう。

日本の食卓を支える「ヤマトシジミ」

しじみの効果

私たちが普段、スーパーや魚屋さんで最も頻繁に見かけるしじみが「ヤマトシジミ」です。現在、日本国内で流通している国産しじみの99%以上がこのヤマトシジミであると言われています。つまり、一般的に「しじみ」と言えば、ほぼ間違いなくこの種類を指していると考えて良いでしょう。

ヤマトシジミの最大の特徴は、海水と淡水が混じり合う「汽水域(きすいいき)」に生息しているという点です。代表的な産地として有名な島根県の宍道湖や青森県の十三湖などは、いずれも海の水が流れ込む汽水湖です。塩分を含む過酷な環境で育つため、環境の変化に強く、旨味成分であるアミノ酸を体内に豊富に蓄える性質があります。そのため、濃厚で深いコクのある出汁が出るのが魅力であり、多くの日本人が慣れ親しんでいる「しじみの味噌汁」の味は、まさにこのヤマトシジミの味と言えます。

琵琶湖の固有種「セタシジミ」

セタシジミ

日本一の大きさを誇る湖、滋賀県の琵琶湖。この琵琶湖だけに生息する固有種が「セタシジミ」です。かつては瀬田川付近で多く獲れたことからその名がついたと言われていますが、現在では漁獲量が激減しており、非常に希少価値の高い「ブランドしじみ」として扱われています。

セタシジミは淡水に生息しており、ヤマトシジミとは異なる特徴を持っています。最も特筆すべきはその味の良さで、「寒の土用しじみ」という言葉があるように、特に冬から春にかけての産卵前の時期には身が肥えて格別の美味しさを誇ります。出汁の美味しさはもちろんですが、セタシジミは身そのものが大きくふっくらとしており、食べた時の満足感が非常に高いのが特徴です。地元滋賀県では、味噌汁だけでなく「しじみご飯」や「しぐれ煮」としても愛されていますが、県外のスーパーで日常的に見かけることは稀であり、お取り寄せや高級食材店で出会える特別な存在と言えるでしょう。

淡水に生息する「マシジミ」

マシジミ

3つ目が「マシジミ」です。これはかつて日本全国のきれいな小川や田んぼの用水路などで普通に見られた、日本人にとって非常に身近な存在でした。子供の頃、近所の川でしじみ獲りをした思い出がある方は、おそらくこのマシジミを獲っていた可能性が高いでしょう。

マシジミはセタシジミと同様に淡水を好みますが、琵琶湖に限らず全国の淡水域に広く分布していました。しかし、現代では河川の護岸工事や水質環境の変化により、その生息数は激減しています。さらに深刻な問題として、外来種である「タイワンシジミ」との交雑や、生息域の競合が進んでおり、純粋な日本在来のマシジミを見つけることは年々難しくなっています。

【徹底比較】ヤマト・セタ・マシジミの味・栄養・見た目の違い

しじみの種類

前章では、それぞれのシジミが育つ環境や立ち位置について触れましたが、私たち消費者にとって最も気になるのは、「結局、味はどう違うのか」「どれが一番体に良いのか」という点ではないでしょうか。ここでは、ヤマトシジミ、セタシジミ、マシジミの3種類を、味や食感、栄養価、そして見分け方の観点から徹底的に比較していきます。

味と食感:味噌汁向きなのはどれ?

しじみの味噌汁

まず、料理の主役となる「味」についてです。結論から言うと、濃厚な出汁を楽しみたいのであれば「ヤマトシジミ」が最も適しています。ヤマトシジミは汽水域という塩分濃度の変化が激しい環境で育つため、細胞内の浸透圧を調整しようとして、うま味成分であるコハク酸やアラニンなどを大量に作り出します。そのため、お湯に入れた瞬間に白く濁るほど濃厚なエキスが溢れ出し、味噌の風味にも負けない力強いコクを味わうことができます。まさに、味噌汁やお吸い物にするにはうってつけの種類です。

一方で、身そのものを味わいたいという方には「セタシジミ」がおすすめです。セタシジミはヤマトシジミに比べて身が肉厚で柔らかく、噛むと口の中に甘みが広がります。もちろん良い出汁も出ますが、どちらかと言えば、しぐれ煮や酒蒸し、炊き込みご飯など、貝の身を食べる料理にした時にその真価を発揮します。

栄養価:オルニチンや旨味成分の傾向

しじみに含まれる主な効果

次に、シジミを食べる最大の目的とも言える「健康効果」について見ていきましょう。シジミといえば、肝臓の働きを助けるアミノ酸「オルニチン」が有名ですが、この含有量においても種類による傾向の違いが見られます。

一般的に、オルニチンなどのアミノ酸含有量は、ヤマトシジミが高い傾向にあると言われています。これは先ほどの味の話ともリンクしますが、汽水域という厳しい環境ストレスに耐える過程で、生体防御反応としてアミノ酸を体内で合成・蓄積するためです。特に、産卵前の栄養を蓄えている時期や、冬場の寒い時期(寒しじみ)にはその栄養価がさらに高まります。

もちろん、セタシジミやマシジミも他の食材に比べれば非常に高い栄養価を誇ります。カルシウムや鉄分、ビタミンB12といったミネラル・ビタミン類はどの種類にも豊富に含まれていますので、どのシジミを選んだとしても、疲労回復や貧血予防といった健康メリットは十分に享受できるでしょう。

見た目:殻の色や形で種類を見分けるポイント

スーパーでしじみを選ぶ

最後に、スーパーでパッと見て判別するための「見た目」の違いについて解説します。パッケージの表示を見るのが確実ですが、知識として持っておくと、産地偽装や表示ミスがあった際にも違和感に気づくことができます。

最も見分けやすいのは「殻の色」と「光沢」です。ヤマトシジミの殻は、黒っぽくて強い光沢(ツヤ)があるのが一般的です。黒真珠のような輝きがあれば、それはヤマトシジミである可能性が高いでしょう。一方、セタシジミやマシジミといった淡水性のシジミは、殻の表面が黄色味を帯びた茶褐色であったり、少し緑がかった色をしていたりすることが多く、ヤマトシジミほどの強い光沢はありません。特にセタシジミは、成長すると殻の頂点が大きく膨らみ、全体的に厚みのある三角形に近い形になるのが特徴的です。

濃厚な出汁が魅力!「ヤマトシジミ」の特徴と旬

宍道湖産しじみ

日本のしじみ市場において圧倒的なシェアを誇るヤマトシジミ。スーパーで「国産しじみ」として売られているもののほとんどがこの種類ですが、なぜこれほどまでにヤマトシジミが支持されているのでしょうか。その理由は、他の種類には真似できない「圧倒的な出汁の濃さ」にあります。

汽水域(海水と淡水が混ざる場所)が育むコク

宍道湖のしじみ

ヤマトシジミの美味しさを語る上で欠かせないのが、「汽水域(きすいいき)」という生息環境です。汽水域とは、河川の淡水と海の海水が混じり合う場所のこと。潮の満ち引きによって塩分濃度が絶えず変化するこの環境は、そこに住む生物にとっては非常に過酷なストレスがかかる場所でもあります。

しかし、この厳しい環境こそが、あの深い旨味を生み出す工場となります。ヤマトシジミは、変化する浸透圧に耐えて体内の水分バランスを保つために、「遊離アミノ酸」という成分を体内で大量に作り出します。このアミノ酸の中には、旨味成分である「グルタミン酸」や「アラニン」、そしてしじみ特有のコハク酸が豊富に含まれています。つまり、ヤマトシジミが生き抜くために蓄えたエネルギーそのものが、私たちが味噌汁で感じる「五臓六腑に染み渡るようなコク」の正体なのです。

代表的な産地:島根県宍道湖と青森県十三湖

宍道湖と十三湖

ヤマトシジミを選ぶ際、パッケージの産地を確認することは非常に重要です。日本国内には名産地がいくつか存在しますが、中でも「西の横綱」と呼ばれる島根県の宍道湖と、「東の横綱」と呼ばれる青森県の十三湖は別格の知名度と品質を誇ります。

島根県の宍道湖は、全国のしじみ漁獲量の約4割を占める日本一の産地です。ここで獲れるヤマトシジミは「宍道湖しじみ」としてブランド化されており、粒が大きく黒い光沢が美しいのが特徴です。一方、青森県の十三湖は、白神山地のブナ林から流れ込むミネラル豊富な水と海水が混ざり合う環境で、「十三湖しじみ」として知られています。スーパーでこれらの産地名を見かけたら、品質にはまず間違いがないと考えて良いでしょう。

旬は年2回!「土用しじみ」と「寒しじみ」

しじみの味噌汁

ヤマトシジミには、美味しい時期が年に2回あります。それが夏と冬です。

一つ目は夏の「土用しじみ」です。7月から8月にかけての産卵期を迎える前のしじみは、栄養をたっぷりと蓄えており、身が肥えています。「土用しじみは腹薬」という昔からの言葉がある通り、暑さで弱った体に染み渡る栄養価の高さが魅力です。

二つ目は冬の「寒しじみ」です。1月から2月の厳寒期、しじみは冷たい水温に耐えるために湖底の泥深く潜り、旨味成分であるアミノ酸やグリコーゲンを増加させます。そのため、寒しじみは夏のものに比べて味が濃厚で、出汁の深みが一段と増すと言われています。濃厚な味噌汁を味わいたいなら冬、プリッとした身の栄養を摂りたいなら夏、というように使い分けると、より賢くしじみを楽しむことができます。

希少なブランド!「セタシジミ」の特徴と旬

セタシジミ

続いて紹介するのは、滋賀県の琵琶湖だけに生息する固有種「セタシジミ」です。ヤマトシジミが「出汁の王様」なら、セタシジミは「身の王様」と言えるかもしれません。

黄金色の殻とふっくらした身が特徴

セタシジミのしじみご飯

セタシジミを初めて見た人は、その美しさに驚くかもしれません。ヤマトシジミが漆黒の輝きを持つのに対し、セタシジミの殻は黄色味を帯びた明るい茶褐色をしており、環境が良い場所で育ったものは黄金色に輝いて見えることもあります。

そして最大の特徴は、その「身の美味しさ」にあります。セタシジミはヤマトシジミに比べて身が大きく、加熱しても縮みにくい性質を持っています。口に入れるとふっくらとしていて柔らかく、噛めば噛むほど貝本来の甘みと旨味が溢れ出します。もちろん良い出汁も出ますが、味噌汁だけでなく、炊き込みご飯(しじみご飯)や、甘辛く煮たしぐれ煮として食べることを好むのは、この極上の身を味わい尽くすためなのです。

激減により「幻のシジミ」とも呼ばれる現状

かつては琵琶湖周辺で日常的に食べられていたセタシジミですが、現在は「幻のシジミ」と呼ばれるほど漁獲量が減少しています。高度経済成長期以降の水質環境の変化や、湖岸の改変、さらには外来種の影響などにより、近年の漁獲量は激減しています。

そのため、価格もヤマトシジミに比べて高価になりがちで、滋賀県内の料亭や、こだわり抜いた食材を扱う一部の鮮魚店でしか手に入らない高級食材となっています。もし旅行先や通販で「琵琶湖産 セタシジミ」を見かける機会があれば、迷わず購入し、その貴重な味を体験してみる価値は十分にあります。

スーパーで見る「マシジミ」と「タイワンシジミ」の実態

ここまで、汽水の「ヤマトシジミ」と琵琶湖の「セタシジミ」を紹介してきましたが、最後に淡水生の「マシジミ」について解説します。このマシジミに関しては、市場での流通状況が少し複雑になっており、消費者として正しい知識を持っておくことが大切です。ここでは、国産マシジミの現状と、スーパーでよく見かけるタイワンシジミとの関係について解説します。

昔ながらの「国産マシジミ」は市場から姿を消した?

かつては日本の小川や田んぼの用水路に当たり前のように生息していたマシジミですが、護岸工事や水質環境の変化により、その数は激減しています。現在の生息密度は極めて低く、商業的な漁業として成り立つレベルではありません。

専門的な資料によれば、現在、純粋な国産マシジミが見られるのは「琵琶湖産のセタシジミ漁の際に、偶然混ざり込んでいる程度」とされています。そのため、単独の「マシジミ」という商品名でスーパーなどに並ぶことは、現状では滅多にないと考えて良いでしょう。

身近な食材「タイワンシジミ」の特徴と美味しさ

では、スーパーで「淡水シジミ」や「マシジミ」のような名前で安価に売られているシジミの正体は何なのでしょうか。その多くは、東アジア原産の「タイワンシジミ(カネツケシジミ)」である可能性が高いです。

タイワンシジミは、台湾や中国では非常にポピュラーな食材です。特に、生のシジミをニンニクや醤油ベースのタレに漬け込んだ台湾料理「咸蜆仔(シェンシェンツァイ)」は、ご飯のお供やお酒のつまみとして絶大な人気を誇ります。日本国内でも、安価で美味しい出汁が出る日常使いのシジミとして、広く親しまれています。食材としての価値は十分にあり、決して「食べてはいけないもの」ではありません。

国産とタイワンシジミ、知っておきたい見分け方のポイント

しじみを選ぶポイント

問題となるのは、タイワンシジミが日本のマシジミと見た目が非常に似ており、消費者が「国産のマシジミ」だと誤解して購入してしまうケースがある点です。「国産にこだわりたい」という方は、以下のポイントを知っておくと役立ちます。

● 殻の内側の色 日本古来のマシジミやヤマトシジミは、殻の内側が一様に美しい紫色や白色をしています。一方、タイワンシジミは個体差が大きいものの、殻のふちの部分だけが濃い紫色になっていたり、逆に全体が白っぽかったりする傾向があります。

ただし、外見だけで完全に見分けるのは専門家でも難しい場合があります。もし、あなたが「確実に国産のシジミを選びたい」「日本の漁業を応援したい」と考えるのであれば、流通ルートや産地が不明確な商品よりも、トレーサビリティ(生産履歴)がしっかりしている「宍道湖産 ヤマトシジミ」や「琵琶湖産 セタシジミ」など、具体的な産地名が明記されているものを選ぶのが最も確実な方法です。

本場の「宍道湖産ヤマトシジミ」を味わうならコクヨーで

しじみの保存方法

「家族のために、本当に安全で美味しいシジミを食べさせたい」 そんな方におすすめなのが、島根県・宍道湖のほとりから全国へ新鮮なしじみをお届けしている有限会社コクヨーのしじみです。

コクヨーでは、日本一の漁獲量を誇る宍道湖で獲れた、黒いダイヤのように輝くヤマトシジミを厳選して販売しています。

  • 面倒な砂抜きは不要! プロの手によって丁寧に砂抜き処理が行われているため、届いたらすぐに調理に使えます。忙しい夕食の準備でも、手軽に本格的なしじみ汁が楽しめます。

  • 冷凍・常温を用途に合わせて選べる 旨味が凝縮された「冷凍しじみ」や、保存に便利な「常温タイプ」など、ライフスタイルに合わせた商品ラインナップが魅力です。

記事で紹介した通り、汽水域で育ったヤマトシジミ特有の濃厚なコクと旨味は、一度味わうと他には戻れない美味しさです。ぜひ、コクヨーのオンラインショップで、本物の宍道湖しじみをチェックしてみてください。

しじみちゃん

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コクヨーオンラインショップ

まとめ:今夜の献立に合わせてしじみの種類を選ぼう

しじみには「ヤマトシジミ」「セタシジミ」「マシジミ」という3つの種類があり、それぞれ育つ環境も市場での流通状況も全く異なります。

  • ヤマトシジミ: 濃厚な出汁が特徴。スーパーで最も手に入りやすく、味噌汁に最適。

  • セタシジミ: 身の美味しさが特徴。琵琶湖固有の希少な高級品。

  • マシジミ: ほぼ市場には出回らない。安価に売られている場合は外来種の可能性大。

お味噌汁にして濃厚な出汁のコクを味わいたいなら、迷わずスーパーで**「国産ヤマトシジミ」**を選んでください。島根県の宍道湖や青森県の十三湖などの産地名が入っていれば、間違いなく美味しいお味噌汁が作れます。

もし、「近所のスーパーではなかなか立派なシジミが手に入らない」「砂抜きが面倒で失敗したくない」という方は、確かな品質の専門店を利用するのも一つの手です。

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